コセンダングサよ、なぜ [トンボ]
コセンダングサよ。おまえはなぜアカネ達を捕らえるのだ。
かなり頻繁に見かけます。コセンダングサの種子に誤って引っかかって死んでしまう個体はとても多そうです。チョウは引っかからないみたいです。
クモに捕まったトンボと違って、コセンダングサに捕まったトンボは助けてもいいような気がします。
まさかの空振り [トンボ]
カトリヤンマを見にちょっと遠出しました。夏に同じ場所へ行ったときに藪の中で飛び交う様子や黄昏飛翔を確認していたので、少なくはないはずの場所。そろそろ昼間から飛ぶ時季なので探しに行きました。
個体数が多すぎて目移りしちゃうかも!ケンカばかりで撮りにくかったらどうしよう!近すぎて撮りにくかったらどうしよう!なんて始めは思っていましたが、予想に反して午後になっても全く現れず。ありゃりゃ。結局カスリもしませんでした。そんなぁ。
そろそろ帰ろうかと思っていた時にようやくそれらしいヤンマを発見!しかし、よく見るとミルンヤンマ♂でした。しかも高いところ。降りてこーい、と言ったら降りてきてくれました。
あれれ??メスに変わってる。まいっか。
根暗で日陰でしか飛ばないミルンヤンマがこの時期になってようやく日の当たるところに出てきました。今年はミルンヤンマを見る機会があまりありませんでした。今回も間近で見ることは出来なかったけどまあ良しとしようかな。
カトリヤンマが現れなかった理由は良くわかりませんでした。気温が低すぎたのかもしれないし、湿度が低すぎたのかもしれないし、雨が少なすぎたのかもしれないし、そもそもの個体数が少ないのかもしれないし。
帰りに近所の産地に寄ったら、数頭のカトリヤンマが数分だけ黄昏飛翔しました。結局往復75kmの自転車行にもかかわらず、本場ではカスリもせず、近所で数分だけ見るという、なんとも納得のいかない結果でした。まあこんなこともありでしょう。生き物が相手なんですから。悔しいけど。
個体数が多すぎて目移りしちゃうかも!ケンカばかりで撮りにくかったらどうしよう!近すぎて撮りにくかったらどうしよう!なんて始めは思っていましたが、予想に反して午後になっても全く現れず。ありゃりゃ。結局カスリもしませんでした。そんなぁ。
そろそろ帰ろうかと思っていた時にようやくそれらしいヤンマを発見!しかし、よく見るとミルンヤンマ♂でした。しかも高いところ。降りてこーい、と言ったら降りてきてくれました。
あれれ??メスに変わってる。まいっか。
根暗で日陰でしか飛ばないミルンヤンマがこの時期になってようやく日の当たるところに出てきました。今年はミルンヤンマを見る機会があまりありませんでした。今回も間近で見ることは出来なかったけどまあ良しとしようかな。
カトリヤンマが現れなかった理由は良くわかりませんでした。気温が低すぎたのかもしれないし、湿度が低すぎたのかもしれないし、雨が少なすぎたのかもしれないし、そもそもの個体数が少ないのかもしれないし。
帰りに近所の産地に寄ったら、数頭のカトリヤンマが数分だけ黄昏飛翔しました。結局往復75kmの自転車行にもかかわらず、本場ではカスリもせず、近所で数分だけ見るという、なんとも納得のいかない結果でした。まあこんなこともありでしょう。生き物が相手なんですから。悔しいけど。
オニ頑張る [トンボ]
増加中のアカネ [トンボ]
まだ羽化を続けるのは・・・ [トンボ]
すっかり秋らしくなりましたが、自宅前の人工池でウスバキトンボがまだ羽化を続けています。少し前までは朝には飛び立っていましたが、最近は夜中の気温が低すぎるのか、朝になっても飛び立たない個体が多くなってきました。
夜中に突然大雨が降った翌日。大雨のせいで翅がダメになって飛べなくなった個体がいました。
別の個体。トンボが雨の中羽化しているのを見たことがありますが、あんまり強すぎる雨だとやはり害になるようですね。
池の中にはウスバキトンボの幼虫がまだまだたくさんいます。放浪の旅を続けるウスバキトンボですが、今いる幼虫達はどうやらここで終わりのようです。悲しい運命。また来年、ちゃんとやってきますように。
秋なのにナツ [トンボ]
主役交代 [トンボ]
ロンサム [トンボ]
島根へ [トンボ]
長いことスポーツをやっていたので体調やメンタルのピークを特定の日や期間に持っていくのには慣れています。その後にボロボロになった身体とメンタルを回復する時期があって、また次のピークに備える。1年中同じ調子を維持するよりも決戦の日にピークを持って行くことで、より強く戦えるわけです。というのを言い訳にして9月以降、すっかりフィールドから遠ざかっています。夏に頑張ったからこの秋はこんなもんでいいや。欲張っちゃいけない。(←オイオイ)
用事があって島根に行ってました。トンボが目的ではなかったのですが、海沿いの道の駅に立ち寄った際に数頭のトンボを見ることが出来ました。
見慣れないトンボがいました。アカネ属Sympetrumには間違いないけど、ウチの方にはいないトンボで馴染みがなく見分けがつきません。図鑑とにらめっこした結果、タイリクアキアカネ Sympetrum depressiusculum ♀が一番近いような気がします。自信はありませんが・・・。いずれにしても大陸から日本海を渡って島根に到着したところだと思います。長旅お疲れさま。
また見慣れないトンボがいました。ヒメアカネのような産卵弁を持っていますが、生息環境が全然違うし、ヒメアカネが棒の先端に止まるところはほとんど見たことがありません。これはオナガアカネ Sympetrum cordulegaster ♀で間違いないでしょう。こちらも大陸から飛来したところで、休憩していたんだと思います。
またまた知らないトンボ。オナガアカネ♂に見えます。天気がいい日には島根からも朝鮮半島が見えることがありますが、それにしたって長距離をよく飛んでこられるものです。
同じ本州ですら知らないトンボがまだいるんですから、九州、四国、沖縄、北海道、伊豆諸島なんかも全て含めて考えるとすると、日本に限ったってまだまだ知らないことだらけのようです。たとえ普段身近にいるトンボであっても、地域が変わり種類構成が変われば生態的地位が微妙に変わり、いつも見ている生態とは違う姿が見られるかもしれません。今は定住してしまっているので狭い範囲を掘り下げて調べることしか出来ませんが、今回出会った飛来種君達はそれだけでは限界があるということを示唆してくれました。
用事があって島根に行ってました。トンボが目的ではなかったのですが、海沿いの道の駅に立ち寄った際に数頭のトンボを見ることが出来ました。
見慣れないトンボがいました。アカネ属Sympetrumには間違いないけど、ウチの方にはいないトンボで馴染みがなく見分けがつきません。図鑑とにらめっこした結果、タイリクアキアカネ Sympetrum depressiusculum ♀が一番近いような気がします。自信はありませんが・・・。いずれにしても大陸から日本海を渡って島根に到着したところだと思います。長旅お疲れさま。
また見慣れないトンボがいました。ヒメアカネのような産卵弁を持っていますが、生息環境が全然違うし、ヒメアカネが棒の先端に止まるところはほとんど見たことがありません。これはオナガアカネ Sympetrum cordulegaster ♀で間違いないでしょう。こちらも大陸から飛来したところで、休憩していたんだと思います。
またまた知らないトンボ。オナガアカネ♂に見えます。天気がいい日には島根からも朝鮮半島が見えることがありますが、それにしたって長距離をよく飛んでこられるものです。
同じ本州ですら知らないトンボがまだいるんですから、九州、四国、沖縄、北海道、伊豆諸島なんかも全て含めて考えるとすると、日本に限ったってまだまだ知らないことだらけのようです。たとえ普段身近にいるトンボであっても、地域が変わり種類構成が変われば生態的地位が微妙に変わり、いつも見ている生態とは違う姿が見られるかもしれません。今は定住してしまっているので狭い範囲を掘り下げて調べることしか出来ませんが、今回出会った飛来種君達はそれだけでは限界があるということを示唆してくれました。
いるはずがない [トンボ]
台風による強い南風で、海から遠く離れたウチにまで潮が飛んできました。なんで分かったかというと、車の窓についた白いベタベタを指でなぞって舐めてみたらしょっぱかったから。この潮のせいで農作物に大きなダメージがあり(特にナスは潮に弱いのだ)、街路樹の葉が軒並み枯れてしまいました。悪いことばかりが続くようですがでも大丈夫。破壊の後には必ず再生があります。そのうちきっと何かいいこともやってくるはずです。
台風で稀に運ばれてくるオオギンヤンマを探しに行きました。オオギンヤンマの成果はあがらなかったのですが、その池になんとリュウキュウベニイトトンボ♀がいました!九州以南に生息するので、ここにいるはずがありません。見つけたときは頭が混乱してしまい「超老熟したキイトトンボ」とか「アオモンイトトンボの赤いタイプ」とか、訳が分からない思考をしてしまいました(防衛機制の一種だと思うのですが・・・)。もしこいつが増えるとベニイトトンボと競合し駆逐してしまう恐れがあります。ここから数十キロ離れたところにベニイトトンボの産地があります。
考えられる原因は2つ。
1.本来の生息地から台風に混じって飛んできた。自然要因。
2.水辺公園等を作るために南方から運ばれてきた水草に付いてきた卵が成長した。人為的要因。
もし1であれば自然現象なので放置ですが、2の人為的要因であれば駆除の対象です。貴重なベニイトトンボと競合してしまうのですから。台風のコースを見ても1の要因が考えられないことはないですが、2の人為的要因の可能性も低いというわけではありません。実際に定着してしまった例があります。今回は2の可能性が高いとみて、被っていた野球帽で捕まえようと試みました。が、殺気を感じ取られてしまったのか、あっという間にどこかへ飛んでいってしまいました。失敗した。カメラを構えてるときは空気に成りすましているので、むしろトンボが近づいてくるのですが・・・。ここら辺で人為的に入ってきたリュウキュウベニイトトンボが増殖しないことを望みます。
台風の爪痕 [トンボ]
柳のようにしなやかに生きたい。
って根元から倒れてるじゃん!
こちらは樹洞のところで折れてしまいました。モノクロで悲劇的に。
とんでもない暴風雨で街中が樹の葉と折れた枝で埋め尽くされてしまいました。私はどうしても台風の時間帯に外に出なければならず、ズブ濡れになってしまいました。まあ濡れただけで済んだので幸いでしたが。
折れた柳の樹にアキアカネが止まっていました。小鳥とか昆虫とか、小さな生き物達はあの暴風雨をどうやり過ごしているのかとても疑問です。犠牲になる個体もいるような気がしますが、このアキアカネはうまく乗り切ったのでしょう。こういう姿には勇気づけられます。
アカネ達は台風の前からちょこちょこ見られましたが、台風が過ぎてからは非常に多くの個体が見られるようになりました。全ての枝先にアカネがとまっています。暴風雨を嫌うどころか、むしろ風を利用して自分のエネルギーを使うことなく避暑地から下山しているようにも見えます。
今年も会えた! [トンボ]
オニ躍動 [トンボ]
無知の代償 [トンボ]
8月半ばに撮影した写真を見返していたらヘンテコなギンヤンマが写っていました。胸部と腹部の割合が普通のギンヤンマ(下写真)のそれと全然違います。腹部がすらっと長くスタイリッシュになってます。腹部が細いし翅の柄も小さくておかしいし変だよなぁ。
普通のギンヤンマ Anax parthenope 。腹部が短い(実際には腹部第2節までが太くて胸部の一部に見える)ので、他のヤンマに比べるとスタイリッシュさに欠けます。短足なイメージ。翅は中ほどが広い範囲で茶色く染まります。
図鑑と照らし合わせてみると1枚目の写真ははるか南の島からの迷入種オオギンヤンマ Anax guttatus のようです。撮影したときにオオギンヤンマと気づいていればもっとちゃんと観察していたんですが・・・。なじみのないヤンマで無知でした。3週間以上たってから気づいたってもう遅い。とっくのとっくにどこかへ飛び去ってしまったでしょう。
マルタン羽化殻調査 [トンボ]
6月中旬から7月上旬にかけて集めたマルタンヤンマの羽化殻。上の10個がオス、6月中旬に羽化しました。下の22個がメス、6月下旬から7月上旬にかけて羽化しました。オスが先に羽化してメスを待つんですね。①オス先熟、②メスのほうが圧倒的に多いこと、は既知の事のようです。再確認はできましたが、新発見じゃなくて面白くない。
体長を調べようとしたけど、羽化時の腹部の伸び具合で長さがかなり変わるので、羽化殻ではその個体の体長は調べられないようです。だいたいしかわからない。次に砂粒や小枝を丹念に取り去って重さを量りました。個々の重さ、平均±偏差を記帳。メスのほうがオスより5%ほど重いようです。産卵管の分かな。これは新発見だといいな。
ミルンヤンマの羽化殻で同じようなことをしようとしたけど、砂粒が取れなくて出来ませんでした。
成虫の方はと言うと、すっかり飛ばなくなってしまってシーズンが終わりかけているようです。あるいは人目につかない森の中でのみ活動しているのかもしれません。
上の羽化殻を黒バックで撮ってみたらカッコよくなった。
今日は今年初めて山から下りてきたアキアカネを見かけました。夏のトンボが減ってきました。セミが死んでいます。夏から秋に移りつつあります。この時季は毎年憂鬱になります。
春夏頑張りました。ここで一段落。秋はちょっとゆっくり過ごそうかな。豊水の出来が楽しみです。
写真は
オニヤンマ
アキアカネ マルタンヤンマ
時季はずれ [トンボ]
違和感の原因 [トンボ]
8月16日の記事に出てきたオスの柄をしたシオカラトンボのメス。このオスはどこか変だなぁと思って撮影したのですが、あとでよく確認してみると実はメスでした。
どこに違和感があったのかを確かめたくてわざわざ同じ角度で本物のオスを撮ってきました。シオカラトンボはそこらへんにいる普通種でいつでも自由に撮れると思ってたけど、意外と俊敏でいざ撮影となるとパッと飛んでいってしまいました。苦労してようやくそれらしいのが撮れました。
違和感の一番の要因は複眼の色でした。オスは青緑のはずなのに同色型メスは緑色。比べなきゃはっきり分からないくらいの違いだけど、こうしてみてみると確かにオスの体色+メスの複眼は見た目にどこか引っかかるものがあります。二番目は体形。メスのほうがふっくらしてます。三番目は前脚の色。メスは麦わら色が残っています。他にも若干の違いがありますが、主にこの3つの違いによっておかしな感覚に陥ったようです。
飛水中の卵 [トンボ]
今年はorthetrum属(シオカラトンボ属)の飛水産卵を撮影する予定でしたが、なんだかんだで延ばし延ばしになっていて、気が付くともう夏も終わりそう。
目標は、
1 飛水中の卵が見えること!
2 産卵メスと警護オスと卵にピントを合わせること!
3 背景に生息環境が写っていること!
です。どれも難しい。そもそも条件1の卵が写るのかどうかを確認したくてとりあえずマクロで撮影してみました。予備実験ね。なので条件2と3は無視。
写真はオオシオカラトンボの産卵。右下の拡大写真を見ると、飛水中になんとなーく粒粒の卵が写っているような気がします。なので条件1だけはクリア(基準が甘いっす)。ただ、2と3も同時に実現するとなると、まだまだいろいろと予備実験が必要です。今年中には難しそう。ていうか永遠に無理!?
結局シオカラトンボ♂に連れ去られて行きましたとさ。
目標は、
1 飛水中の卵が見えること!
2 産卵メスと警護オスと卵にピントを合わせること!
3 背景に生息環境が写っていること!
です。どれも難しい。そもそも条件1の卵が写るのかどうかを確認したくてとりあえずマクロで撮影してみました。予備実験ね。なので条件2と3は無視。
写真はオオシオカラトンボの産卵。右下の拡大写真を見ると、飛水中になんとなーく粒粒の卵が写っているような気がします。なので条件1だけはクリア(基準が甘いっす)。ただ、2と3も同時に実現するとなると、まだまだいろいろと予備実験が必要です。今年中には難しそう。ていうか永遠に無理!?
結局シオカラトンボ♂に連れ去られて行きましたとさ。
給水飛び込み [トンボ]
難しすぎる [トンボ]
このトンボに何か違和感を感じて念のため撮影した写真。どこからどう見てもシオカラトンボのオスにしか見えませんが、よーくよーく見るとなんとメス!でした。やっぱり変だと思った。柄はオスとソックリだけど、全体的にオスより若干ふっくらしていて腹端も広いです。パッと見は絶対オス!いくらなんでも難しすぎます。
シオカラトンボのメスは普通は麦わら色。ときどきオスと同じように青白い粉をふくメスが現れるんですね。
しばらく見ていると産卵を開始しました。左下が同色型メスで右上が警護飛翔するオス。どう見てもオスが産卵しているようにしか見えません。オスもよくぞこの型のメスをメスと認識したものです。標本では見たことあったけどフィールドでは初めて確認しました。もしかすると今までも見たことがあるかもしれません。でも、あまりにオスに似ているから見逃しちゃってるんですね。なのでこの型がどのくらい珍しいのか全く分かりません。実はたくさんいるのかも?
イトトンボたち [トンボ]
キイトトンボ♀。生息していそうもない池にいました。近くにもキイトトンボが生息できるような池がないので、もしかすると、すごく遠くから飛来してきたのかもしれません。
ヒヌマイトトンボ♂。用事があって近くに寄ったのでついでに見てきました。ホント見事なデザインです。
セスジイトトンボ。
ヤンマ科ばかりを追いかけているjan-ll8ですが、去年くらいから何故かイトトンボにも妙に惹かれるようになりました。信じられない細さ、可愛らしさ、カラフル、獰猛さ等、ユニークなところがたくさんあるんだもん。
アオモンイトトンボ。8月に入って二化目が羽化して個体数が急に増えました。この種は遠くアフリカにまで生息しているんだそうです。
イトトンボがなにやらトラブってました。よく見るとムスジイトトンボの連結にアオモンイトトンボが襲いかかってメスを食べていました。オスは気づいていないんだかまるで無関心の様子。このあと見るも無残な展開になりましたとさ。
生息確認調査 [トンボ]
ちょっと遠征。天候に恵まれなかったけど、雲が切れて明るくなったわずかな時間に現れてくれました。草の間からわずかに見ることが出来たオオモノサシトンボの連結。モノサシトンボ科のトンボは可愛らしい顔をしています。
産卵を始めました。派手なトンボではないけど興味深い生態をした大変貴重なトンボなんだそうです。
同じく明るくなった時だけ現れたオオセスジイトトンボ。オオモノサシトンボとは逆に、不必要と思えるくらい派手な色をしています。いったいなんでこんな色になってしまったのか。
顔はちょっと悪そう。
成虫が生息できる抽水植物、産卵するための浮葉植物、幼虫が生息できる沈水植物が豊富にあることが生息の最低条件です。2種類とも生息が確認できてよかった。こういう池がなくなりませんように。
お寝坊さん [トンボ]
ミルンヤンマの羽化を見に行きました。時間的な余裕がなくて時季がちょっと遅くなってしまいましたが、お寝坊さんがいるかもしれないと淡い期待を抱いて暗い細流に入りました。
6時くらいには現地に入りたかったのに自分が寝坊してしまい、着いたのはすでに8時。すでにオニヤンマ♂が縄張り飛翔でひっきりなしに飛んできました。
シダにミルンヤンマの羽化殻を見つけましたが、本人は飛び去ったあとでした。
羽化殻が見つかる場所はだいたい決まっていました。流れに枯れ枝があること、オーバーハングになっていること、そして、真下が水面でないこと。3つ目が何を意味しているのか分かりません。ジャンプできる魚によって捕食されることを避けているのかも。羽化直前に何日か陸上生活をするようですのでそれとも関係があるのかもしれません。
次々に羽化殻が見つかります。200mほど歩いて34個もの羽化殻を見つけましたが、すべて飛び去ったあと。古い羽化殻もありますが今日羽化したような新鮮な羽化殻も見つかるので、やはり2時間の寝坊は痛手でした。1回失敗すると1年待たなきゃいけないことも多いです。
オニヤンマの羽化殻の上で羽化したミルンヤンマもいました。オニヤンマにとってもミルンヤンマにとってもいい場所だったんでしょう。
また来年!それが出会った羽化殻との別れの挨拶でした。また来年。ミルン羽化の夏がやってくるまで。
ウチワの御神石 [トンボ]
今年はウチワヤンマの羽化殻を7個見つけたけど、そのうちのなんと5個!をこの石で見つけました。大きい池で似たような石は他にもいくらでもあるのに。方角的なものがいいのか、この石の持つ微妙な凹凸がいいのか、どういうわけか全くわかりませんが、ウチワヤンマには他の石とは大きく異なる魅力的な石なんでしょう。羽化殻の大きさは4cm前後もあってかなりの迫力でした。
オスの飛翔。このトンボが出ると間もなく暑い夏がやってきます。
炎天下、何時間もこうして木の枝に陣取ってひたすら縄張りを守り続け、メスを待ち続けていました。
通常翅は開いて止まっていますが・・・
近くをコフキトンボが通り過ぎたときに、翅をピッと閉じました。トンボのメスがオスを拒否するときにしばしば目にする行動ですが、オスもやるんですね。オスもメスも上に乗っかられるとなす術がなくなってしまうので、それを避けての行動なんでしょう。
シオカラトンボとのからみ。一見、不均翅亜目のトンボは翅を閉じることが出来ないような気がしますが、危機管理上そういう能力も残っているんですね。ただ閉じるのは一瞬のことで、閉じたままにすることは苦手なようです。危機が去るとすぐに翅を開きます。
マルメスの形態変化! [トンボ]
例年より10日ほど遅れていたマルタンヤンマですが7月になってからは元気いっぱいの若い成熟オスが飛ぶようになりました。
マルタンヤンマ♀。
シルエットでのオスとの大きな違いは①翅が濃い茶色、②腹部のくびれが全くないの2点。さらに③オスには後翅の付根に黒い三角形の膜があるのも特徴です。
こちらは①翅が透明で②腹部にくびれが見られ③後翅付根に黒い三角形、なので未熟なオスと判断した個体です。
ところが腹端の形態(尾毛)は明らかにメスのもの。オスであれば立派な付属器があるはずです。よく見ると副性器もないように見えます。未熟オスじゃないということは、どうもこれがマルタンヤンマの未熟メスのようです。ちなみに飛んでいた時間帯もメスの時間帯でした。
未熟メス(中)と成熟メス(右)で比べてみると明らかに腹部の形態が異なります。むしろオス(左)に似ています。翅の色はそのうち着いてくるとしても、成熟すると腹部の形態がこんなに変化するのは知りませんでした。卵でも詰まってくるんでしょうかね。未熟なうちはオスのふりして交尾を避けているのかもしれません。
あ、いやいや、もしかしてこれが噂の雌雄モザイク???う~ん、どうなんだろ。そこまで考えるとキリがないから、こいつは未熟マル♀ということにしとこっと。
ボケボケ写真。オスとメスが入れ替わる時間帯にはオスの追尾が見られます。ssが遅いからブレるのは仕方ないにしても、ピントは合わせておきたいものです。いいシーンなんだから。
ヤブヤンマも見られました。
コシボソヤンマも見られました。ほとんど視界がきかなくなったころに現れ、全く何も見えなくなってからもまだ飛んでいるようです。白い点々は全て蚊。これを目当てにヤンマが飛び交います。星を食べているかのようです。
葦色のヤンマ2 [トンボ]
アオヤンマ♂。朝の摂食飛翔。寸胴のヤンマという印象でしたが、こうしてみると結構細身でスタイリッシュかも。
アオヤンマ♀。メスのほうが翅の着色が濃いですね。産卵管付近がプクッと膨らんでるのが分かります。
止まっているアオヤンマを探し出すのは至難の業です。だって色が周りの草と同じなんだもん。アオヤンマに見つかる前に発見しようと試みますが、たいてい先にバレて数メートル先で飛び立ってしまいます。20回に1回くらい飛ばれる前に発見できました。う~ん美しい。うっとり。
交尾中のカップルにチャチャを入れるオス。ssが遅くてブレブレになってしまいました。ピントも甘い。こういうシーンはあらかじめ想定してssを上げておかなきゃダメですね。想像力不足による失敗写真デス。一瞬の出来事で二度と起こらないことも多い興味深い生態シーン。一発でパシッと決められるようになりたい。
なんやかんやありながら交尾終了。時間は30分くらいだったかな。連結態になりました。
その後2匹で飛んでいきました。
アカネの羽化終わり [トンボ]
コノシメトンボ♀羽化。
自宅前の人工池で6月上旬から毎晩アカネ達が羽化していましたが、7月に入ってからは羽化する個体数がグッと減りました。
アキアカネ♂羽化。
ピークは6月20日前後でした。わずか100㎡ほどしかない池ですが、ピーク時は同時に50個体前後の羽化が見られました。発見しそこなかった個体や時間差で羽化した個体を含めると一晩で100匹以上に上っていたかもしれません。ざっと計算すると1ヶ月トータルでこの池から1000匹~1500匹ほどが羽化したのでは・・・
ネキトンボもようやく見つけることが出来ました。自宅前でネキトンボが繁殖していることが確認できてよかった。だいたいの割合はコノシメトンボが90%、アキアカネが5%、ネキトンボが3%、その他2%くらいかな。
ほとんどの個体が50cm以下の高さで羽化していましたが、中には樹に登って2mほどで羽化している個体もいました。街灯をバックに。
ピーク時の羽化の様子。生垣1mほどの間に9匹も羽化していました。全てコノシメトンボ。羽化殻を含めるともっと数が増えます。
あっちでもこっちでも。無事夏を越して秋に戻ってくるんだぞ。
すぐに山のほうへ飛び立っていくようですが、中には昼ころまで池に留まって縄張りを張るような行動をとる個体もいました。秋の風景のようです。
2割ほどの個体が羽化中にアリやナメクジに襲われて食べられてしまっていました。あまりに悲惨な絵でした。写真はなし。
別の場所にて。
田んぼで大量のアカネのヤゴとオタマジャクシとドジョウが死んでいました。アメリカザリガニも死んでいました。原因は①育苗時の農薬(箱粒剤)か②日光による水温上昇のどちらかだと思います。後者であればまだ自然現象なので受け入れられますが、もし農薬による大量死だとしたらやり切れません。羽化直前のヤゴだっただけに無念でした。
トンボ科止まり物8種 [トンボ]
ハラビロトンボ Lyriothemis pachygastra
シオカラトンボ Orthetrum albistylum speciosum
シオヤトンボ Orthetrum japonicum japonicum
オオシオカラトンボ Orthetrum triangulare melania
コフキトンボ Deielia phaon
ショウジョウトンボ Crocothemis servilia mariannae
コシアキトンボ Pseudothemis zonata
チョウトンボ Rhyothemis fuliginosa
飛んでるトンボを撮影するより止まっているトンボを撮影する方が簡単な気がするけど、前者は前者なりに、後者は後者なりにどちらも同じくらい難しいと思う。適当に撮ると適当な出来になるのは飛び物も止まり物も一緒。どうせ撮るならキレイにとってあげたいけど、なかなか思うようにいかないんだな、これが。
葦色のヤンマ [トンボ]
目的地に向かう途中の池でオオヤマトンボが飛んでいました。いやあ、もう夏のトンボ。焦る焦る。とてもキレイな個体で時間があればゆっくり撮りたかったけど、残念ながら今回の目的はコイツじゃない。セオリーには反しているけど、後ろ髪引かれながらオオヤマトンボの池を後にしました。
目的地に向かう途中の池でクロスジギンヤンマの産卵に立ち会えました。普段なかなか近寄らせてくれないのに、こういう時間のない日に限って至近距離で産卵を見せてくれました。しかも広角で撮影できました。もっともっと見たかったけど、残念ながら今回の目的はコイツじゃない。急げ急げ。
そしてようやく目的地に到着。いきなりコシアキトンボを食べてるアオヤンマ♀がいました。場所及び季節限定のこいつを見にきたんだ。本当にキレイなグリーンのヤンマです。頑張って来てよかった。
今回の目的はアオヤンマの生態の把握と飛翔の撮影でした。草の中を縫うように飛ぶので草にかぶってしまいました。こんなのはまだマシな方。
う~ん。むずかしい。
・・・。
頭も尻尾も隠れてる・・・
???
ファインダーには捕らえているはずなんですが・・・
いた・・・。
こんなのを連発しまくってしまいました。
行動の時間帯はオスもメスも同じに感じました。同じくらいの頻度でオスもメスも飛んできました。そして草や樹に止まっている虫を突っついては捕らえて食べまくっていました。クモさえ捕らえて食べるとのこと。写真はクモではなく、たぶんシリアゲを捕らえたところだと思います。とにかくよく食べるヤンマという印象でした。
交尾も観察できました。キレイな体色、こそこそと草の間を飛び回る性質、大食漢、時季限定。今回、飛び物はろくに撮影できなかったけど、ユニークな生態をたくさん見せてくれました。なじみがないヤンマでしたが、こうして調べてみると大変興味深く感じました。いいとこ見れたよ。
中身が出た箱 [トンボ]
シオカラトンボ羽化殻。
羽化殻は目的を果たした残骸のようなもので、中身がない以上はもはや用済み。鉛筆で言えば筆箱、豆腐で言えばパック、ヨックモックで言えば缶。筆記具が入っていない筆箱、豆腐が入っていない豆腐パック、焼菓子が入っていない焼菓子の缶。客がいない遊園地。飛行機が飛ばない空港。生き物のいない地球。星のない宇宙。
ウチワヤンマ羽化殻。
中身を失ったケースは基本的に何の役にも立ちはしない。
ギンヤンマ羽化殻。
ヨックモックの缶を事務用品入れに使う人はいるかもしれないけど、トンボの羽化殻は物入れとしては全く役立たない。消しゴムも入らない。消しゴムのカスなら少しは入るかもしれない。
マルタンヤンマ羽化殻。
羽化殻は役に立つものではない。でも、そこで産卵が行われ生まれ育ちまたそこで産卵が行われる、まさにトンボの生息環境であることを証明してくれる。そして数時間前に確かにそこに生きたトンボがいたということを証明してくれる。ゴミ捨て場に豆腐パックがあったら、前夜に豆腐を食べた人がいるのが分かるのと同じだ。それはそれはたいそうな役割だ。
アオヤンマ羽化殻。
そんなわけで羽化殻を見たらスルーしないで一応撮影することにしている。持ち帰ることもある。