赤ちゃん [チョウ・ガ]
こんにちは、赤ちゃん。やっと会えたね。よろしくね。
ここはどこ?私は誰?なんだかまぶしいよ。
君は地球という星の上に産まれた奇跡だよ。一緒に楽しく過ごそう。
あなたはママ?地球はまぶしいんだね。う〜ん、眠い・・・ヨロシク zzz...
今年もネジバナが咲いた [植物・菌]
6月上旬。我が家のセッコク。昨年は移植の影響なのか1輪も咲きませんでした。といっても今年も2輪しか咲かなかった。セッコクもうまく育てられないのか。凹む。
6月中旬。ヒペリカム。駅前の花壇。
6月中旬。クヌギの葉の上にあった赤い丸。何これ。虫こぶか?
6月下旬。告知なし。あれ?
7月上旬。我が家のネジバナ(白花)。昨年3本だった花茎が今年は6本も出てきました。セッコクと違ってネジバナの栽培は自分にあっているようです。ウチに来て6年目のネジバナが今年もよく咲いてくれました。一般的にはセッコクは簡単でネジバナは難しいとされているようですが。
7月中旬。ミズキンバイ。ツキミソウと同じアカバナ科。
アジトン [トンボ]
オオシオカラトンボ成熟♂
シオカラトンボ老熟♂。今年の1化目の個体だと思います。身体がもうボロボロです。
シオカラトンボの若い♂。2化目の初々しい元気な個体。
1化目の老熟♂と2化目の若い♀の交尾。世代的には親と子供の戻し交雑。
ヤマサナエがまだ残っていました。♀を3頭だけ見ました。
ピンボケで良い? [チョウ・ガ]
ほぼ無傷のキレイなカラスアゲハがとまっていました。キラキラグリーンが非常に目を引くチョウです。
同じ個体を同じ設定で撮った写真ですが、1枚目の写真より翅のグリーンが鮮やかに写りました。1枚目の写真よりキレイだし、何と言っても見た目がこちらの方が近いです。
撮った時は、翅に対する微妙な角度の違いによって見た目が変わるのかと思いました。構造色というやつ。でも違った。
左:1枚目の拡大 右:2枚目の拡大
ピクセル等倍まで拡大すると1枚目の方はピントも合っていてブレもありません。2枚目はピンボケなうえに手ブレがあります。
つまり、鱗粉の1枚だけに注目すると、1枚目は露出オーバーになっちゃってるんですね。本来の緑色が白っぽく写ってる。2枚目はピンボケと手ブレがあって、結果として黒い部分に光が分散して適正露出になってる。通常、ピンボケ写真はどんどん削除してますが、これに関してはピンボケも削除しないでおこう。
トンボを撮る時も似たようなことが起きることがあります。黒地に黄色とか明るいグリーンのトンボはピンボケの方が鮮やかだし見た目の色に近いです。ピントが合うと白っぽくなっちゃう。写真て難しいです。
ウチワヤンマの羽化が見たい! [トンボ]
大型のトンボの羽化はだいたい明け方なので、ウチワヤンマも明け方だろうと思い込んで4:00に池に行ってみました。しかし、残念ながらさっき羽化しましたみたいな羽化殻が残っているだけでした...。
そこで翌日は3:00にしてみましたが結果は同じ。う〜ん、明け方じゃないのか。
気を取り直してもっと早く行ってみると、ようやく羽化しているウチワヤンマを複数見ることが出来ました。ホントに繊細で奇麗でした。やったね!このあと翅を開いて、なんと真夜中の空に飛び立ちました。眼は見えているんでしょうか。なるほど明け方来たって羽化殻だけになっているわけです。
ところでこの個体、右中脚が根元からありません。羽化中にアリにでも食われたのかと思いましたが...
羽化殻をよく見てみると、右中脚の腿節が黒ずんでいて脛節と附節がありませんでした。ヤゴの段階で何か事故があって中脚が死んでしまったんですね。ただ、脚が傷んでいても羽化には影響があまりないようです。
えっと、そんで羽化の過程が見たかったので、後日さらに1時間半早く池に行きました。そして池の縁を念入りに調べていると、ようやく定位したウチワヤンマのヤゴを発見!今度はちょうどよかった。
背中が割れて羽化が始まりました。ヤゴの中からゆっくりゆっくりトンボが出てきます。
翅が完全に伸びました。いや〜キレイだった。
名前の由来のウチワも伸びきって、無事ウチワヤンマの形になりました。
実は場所が悪くて非常に撮影しにくくて無理な姿勢を続けていました。しかもLEDランプが連続点灯しすぎで途中で消えちゃうし。寒いし暗いし寂しいし怖いし眠いし疲れたし、翅を広げる前に体力と気力の限界が来てしまって帰りました。
ところで、2枚目の写真を撮る前に警察屋さんが現れて職務質問されてしまいました。
警「こんばんはー。どうされました?」
私「あ、トンボの羽化を撮影しています」
警「えっ、トンボって秋じゃないの?」
私「えっと、この時期に羽化して夏と秋に飛びます」
警「あそう。この池にヤゴがいるってことは魚とかもいるの?」
私「あ、はい。たぶん魚とかエビとかを食べてると思います」
警「・・・略・・・?」
私「・・・略・・・・」繰り返し
警「で、羽化って何だっけ?卵が孵ること?」
私「えっ!あ、いや、ヤゴがトンボになることです」
警「あそっか。秋は産卵か」
私「???」
なんだか会話になってるんだかなってないんだか、よく分からない話がしばらく続きました。警察官だって常識人の範疇なんだろうから「羽化」くらい知っててくれよ。生き物に興味がない人にとってはこんな程度の認識なんだよな。トンボは秋だとかね。ちょっとあきれてしまいましたが、向こうは向こうで多分「いい年してこんな深夜にカメラ持って何やってんだよ」ってあきれていたのでお互い様なのでした。
警察としてみれば深夜にうろちょろしてるヤツは怪しいヤツなわけで職務質問するのは当然のことです。私自身は別に悪いことをしているわけじゃないけど、深夜に出歩くことで警察の時間を奪ってしまっているわけだから、あまりいいことじゃないかもね。ほどほどにね。
最強のトンボ図鑑が出た! [トンボ]
待ちに待った最新のトンボ図鑑が発売されました!
「ネイチャーガイド 日本のトンボ 尾園 暁・川島逸郎・二橋 亮 著 / A5判 / 532ページ / 定価5,775円 / 文一総合出版 」
著者はプロの写真家とプロの細密画家とプロの科学者。もちろん3人ともトンボの専門家でもあります。それぞれの持ち味を余すところなく発揮・融合し、日本のトンボのことなら何でも細部まで分かるようになっています。トンボをよく知らない方が種類を調べるような使い方もできるし、単に生態写真を見てるだけでもその美しさに感激するでしょう。また、元々トンボをよく知っている方でも超最新の分類、写真の美しさ、細密画を用いた形態解説には得るものが多いはずです。
最新の研究で判明した新たな分類、日本産全種類の成虫の標本写真、生態写真、ヤゴの写真、見分けるポイントの細密画、イラスト、解説、コラム等々がほぼフルカラーで500ページ以上にもわたって書いてあります。また、印刷の質が非常に高くルーペで見ても印刷のドットが見えません。つまり写真がホントに奇麗です。いや〜ホント中身が濃すぎてビビりました。濃すぎて疲れた。この内容がコンパクトにA5判に納められていることに驚きました。もしA4判の図鑑なら50,000円くらいするんじゃないかと思えるような中身です。これで10,000円もしないなんてホントに安すぎる。信じがたい時代です。
昔、大学の先生に言われました。「授業1コマ90分喋るためにその10倍くらいの時間をかけて準備する。その道の一流の人が15時間勉強したことを90分にまとめて聞けるわけだからよく聞いておかないともったいないぞ」と。なるほどなと思いましたが、この本もそんな感じです。この本の場合、15時間どころかプロ3人の何十年分の知識がぎっしり詰まっているわけですから。プロ3人が山を越え谷を越え、雨に打たれ、灼熱にさらされ、ブユにさされ、ヒルに吸われ、危険な目に遭いながら調べ上げてきた成果がぎっしり詰まっているわけですから。それをエアコンの効いた部屋で見られるわけですから。だから図鑑というのは100,000円以上するようなヤツでもじつは安いんです。それにしたってこの内容の濃さで6,000円弱ではいくらなんでも安すぎる気がします。
写真にちょっとした英語解説が添えられています。これは多分、今月小田原で開催される国際トンボ学会議に対応したものかと思います。世界中のトンボ学者がトンボの国にやってくるんですが、この本を見て度肝を抜いて帰ることになるかもしれません。日本が世界に誇れる、世界のトンボ界でも一歩先行く最先端の図鑑だと思います。すばらしい!
たまには甲虫 [蟲君諸諸]
クズノチビタマムシ。
クズの葉に乗っかっていた小さなタマムシ。知らないだけで探せばけっこういろんなムシがいるものですね。こんなワンダフルなムシが近所にいるなんて最高です。
サシゲチビタマムシ?
スダジイを食べるとのことだけど、この時はたまたまエノキについていました。
ゾウムシ。種類は知らん。
コカブト。
真夜中の森のサクラの樹で見かけました。時々近所の街灯に飛んでくるけど、灯火以外で見るのは初めてかも。
ゲンジボタル。
こちらも真夜中。1:00すぎだったかな。もう活動時間を終えてるだろうと思っていましたが念のため沢に行ってみました。最初1頭のメスだけが光っていましたがそれに気づいたオス一頭が飛んできて連結しました。ホタルの交尾ってオスとメスが一直線になるのかと思ってましたが、こういうV字もありなのね。
掟 [鳥類]
抱卵しているメスの近くに時々やってくるお父さんと思われるカルガモ。抱卵直後は毎日一回は来ますが次第に頻度が減って、孵るころにはやってきませんでした。
5月が寒かったのか予定より何日か遅れて孵りました。全部で8羽。可愛らしい・・
池にエサがないので、孵った翌朝にはどこかへ引っ越していきました。
が、カワイイ8羽の雛のうち一番小さかった雛が池から岸に上がれず、置いてけぼりにされてしまったのです。母親は最初は見守っていましたが、時間が経つとあきらめたようです。1羽のために7羽を犠牲にできないのでしょう。ある瞬間、「大切な家族の一員」から「家族を危険にさらす厄介者」に切り替わってしまうのかもしれません。ヒドイと思うのが人情ですが、あきらめた母親の判断もなかなかのものです。そして残された雛は翌日見えなくなってしまいました。
5月に撮ったチョウ14種 [チョウ・ガ]
サカハチョウ。
ウスバシロチョウ。
フワッと飛ぶ大型の白いチョウがいたので春型のアカボシゴマダラと判断したんですが、近づいてみるとウスバシロチョウでした。詳しい人なら飛び方で分かるのかもしれませんが、私はよく分からなかった。結構紛らわしいと思うんですが・・・
トラフシジミ。
最近増えている気がする。
ミヤマセセリ。
5月の中旬に見ました。4月のチョウというイメージがあったので、始めはミヤマセセリと思いませんでした。柄が無いし、別の種類がいるんだと思った。時期が違うと脳がそれと認識しないなあ。最近、シオヤトンボが9月に2化目が発生することがあるらしいんだけど、もしそれを見たらやはり最初は戸惑うと思う。
ダイミョウセセリ。
コチャバネセセリ。
ツバメシジミ。
アカボシゴマダラ。
春型の雌雄が止まっていました。この後の展開が楽しみでしたが、アオヤンマが飛ぶのが見えたので撮影者の方がいなくなってしまいました。
キアゲハ。
早くもお疲れ気味。次世代を残せたかな。
ヒメジャノメ。
コミスジ。
あまり近寄って見たことがありませんでした。すぐ飛んで逃げちゃうんだもん。この個体は逃げずに撮らせてくれました。
クロアゲハとモンキアゲハ。
並んで給水中。
アオスジアゲハ。
すごく近づいてきてくれる個体でした。近すぎるよ!100mmマクロのノートリ。
ウラナミアカシジミ。
これまた近づいてきてくれた個体。ホントに奇麗なチョウだ。これも増えてるのかなあ。ここ数年、初夏になるとやたらと会う気がします。
今年はチョウと相性がいいみたい。それとも例年より気温が上がらず動きが鈍いだけなのかな。
ヤンマの和名 [トンボ]
アオヤンマ♂。出始めといったところでした。少しですが交尾も見られました。
アオヤンマ♀。薮を丁寧に飛んで餌となるムシを探していました。見つけると襲って食べていました。
アオヤンマ♀羽化殻が何個か見つかりました。茶色っぽい枯れ枝で羽化している場合が多いようですが、緑色のアシでも羽化するんでしょうかね。
昨年集めたミルンヤンマの羽化殻の一部。下段9個がメス、他25個がオス。
昨年マルタンヤンマとミルンヤンマの羽化殻を集めて調べましたが、どちらもオスが先に羽化して♀が後から出てくることが分かりました。オスが先に出て成熟しメスを待つのが狙いなのかもしれません。あるいはオスが先に死んだあとメスが気兼ねなく産卵に専念できるのが利点なのかも。アオヤンマはどうなのか、調べてみると面白そうですが、パワー不足なのでやりません。
以下、県内で見られるヤンマ13種。○△×の記号は、形態や生態と和名が一致しているか否か。
○ コシボソヤンマ ←ぴったり!
○ カトリヤンマ
○ ヤブヤンマ
○ ルリボシヤンマ
○ オオルリボシヤンマ
△ サラサヤンマ
× ミルンヤンマ
× マルタンヤンマ
△ アオヤンマ
△ ネアカヨシヤンマ
× ギンヤンマ
△ クロスジギンヤンマ
私は和名を見れば生態や形態が想像できる名前が良いと思っています。なので、研究者の名前を冠したものや生態や形態が想像できない名前は望ましくないし、おせっかいにも名前を付けてあげたいと思ってしまうのです。
・サラサヤンマは「更紗模様」が由来のようですが、どの辺が更紗模様なのかイマイチよく分かりません。ただ、美しすぎる名前なので良しとしています。あるいはハルヤンマ、コガタヤンマとか。
・ミルンヤンマはイギリスの地質学の先生の名前から取ったらしいけど意味がよく分からない。日向で見ることがほとんどないので、ヒカゲヤンマとかネクラヤンマでいいのでは。
・マルタンヤンマはやはりトンボ学者のマルティンさんの名前から来ているらしい。美しい体色と黄昏飛翔に特徴があるヤンマなのでそこから和名を付けたいところですね。アオヤンマ、グンジョウヤンマ、チャバネヤンマ、ヒグラシヤンマとか。
・ネアカヨシヤンマは生態をよく知らないのでパス。
・アオヤンマは全身緑色なので悪くはないのですが、アシに依存した種類なのでアシヤンマ(ヨシヤンマ)でもいいんじゃないかな。
・ギンヤンマは意味が分からない。英名(Green darner)に合わせてミドリヤンマでもいいかも。ヒスイヤンマとかカッコイイ。クロスジヒスイヤンマ!カッコイイじゃない。
今後、ヤンマの和名が変わるということはまずないと思うけど、もしもし変わることがあるならいい名前を付けてあげたいものです。
金環日食 [ごった煮]
部分日食は見たことがあるけど、金環日食は見たことがなく、しかも自宅で見られるとあって楽しみでした。○十年前の天文少年だったころ、○十年後にこの辺りで金環日食が見られると知りましたが、無限のように先の話だと思っていました。いつの間にか○十年経って今日になった・・・
朝からどんよりとした曇り空で、しかも雨が降り出しちゃったりして半分諦めていましたが、7:25になってちょっと明るくなってきました。やった!慌てて機材を外に持ち出して撮影しました。雲の間からわずかに見える感じでした。
余裕があれば日食時にトンボたちがどういう行動をとるのか調べたかったけど、余裕なんか全くなかったのでやりませんでした。雨降ってたから照度計のセッティングすらしませんでした。
7:35食の最大。感動しました。初めて見るはずの現象ですがどこか見慣れた感じ。しかも毎日のように見ているような感覚。なんだっけ?
輪ゴム?
蛍光灯?
塩ビ管を切ったところ?
まあいいや。
撮影は困難でした。何しろ太陽が雲から出てきたり隠れたりして、露光量が非常に激しく上下するんだもん。SSは1/50〜1/4000、絞りはf6.3〜f22、ISOは100〜800、フィルターを外したり着けたり、とカメラの設定をめまぐるしく変えなければならない状況でした。トンボの撮影だってこんなには変えないぞ!
まぁ、結果としては見ることが出来たわけだから文句いっちゃいけないね。本当に素晴らしい体験でした。あっという間の出来事でした。
以下出費。
¥6,000.- レンズ(シグマAPO150-500mmF5-6.3DGHSM)レンタル料
¥ 800.- ステップダウンリング 86→77mm
¥ 500.- ステップダウンリング 77→67mm
¥3,000.- NDフィルター ND16
¥4,900.- NDフィルター ND400
¥ 800.- 日食グラス
合計¥16,000.-
¥16,000.-分の価値があったかというと・・・、ありました!準備しておいてよかった。
フォトジェニック茸 [植物・菌]
毎年春になると見かけるようになるフリフリのキノコ。
アミガサタケの仲間。何とも見栄えのするキノコですね。
生えている場所は年中ジメジメして苔があるような場所で平らな場所。落ち葉が積もってないところが多いかも。日光がちょっと当たるか、当たらなくても明るめの場所。
そんな場所はたくさんあるけど、ないところにはない。あるところにはある。キノコの都合によって、目に見えないいろんな条件があるんでしょうね。
大きなキノコもありました。上4つとは違う種類かもしれません。
玉砂利が敷いてある人工的な場所にもありました。
若かった [トンボ]
基本的には近所にいるトンボを見るのが好きですが、ちょっと山に遠征してムカシトンボを見てきました。5月の上旬にピークを迎えるのでちょうどいいはず。
山に入ってすぐ、早速すごいスピードでピュンピュン飛び回るムカシトンボに会うことが出来ました。2年ぶり。たくさんの個体が飛んでいたので至近距離で見られるチャンスがありそうだと思ったのですが、いつまでたっても飛ぶのは上空ばかり。樹上で探雌しているようなそぶりも見せていましたが、結局午後になっても沢には降りてきてくれませんでした。
至近距離で見ることが出来ず、持っていった広角レンズの出番はありませんでした。残念。でも正面の面白い顔が撮れたからいいや。
沢に生えているフキの茎にはムカシトンボの産卵痕がほんのちょっとだけありました。産卵初めといった印象。産卵が頻繁に行われればオスも沢に降りてきて探雌や縄張り飛翔を行うようになるんだと思います。
羽化殻がたくさん見つかりました。多分、冬が寒くていつもの年より羽化がだいぶ遅れたんだと思います。だからまだ羽化殻が残ってる。そんで、その分成熟も遅くなってるんでしょう。
いい季節! [トンボ]
シオヤトンボ♀。
植物の写真を展示する機会があって、4月はそれに追われました。ホントたくさんの方に見てもらえてよかった。一段落。ようやくまともにフィールドに出ることができました。初トンボは2年連続シオヤトンボになりました。
半熟のオスもいました。何となくだけど昨年より4日程出てくるのが遅いみたいです。ベニシジミが一緒に写ったラッキーショット。
オスの縄張り争い。短い成虫期間を真面目にかつ一生懸命に生きてるなあ。まだ目が慣れてなくて、スピードについていけませんでした・・・。
フィールドでのんびりできて日差しが柔らかくて風が心地よくて新緑が爽やかでトンボが出てきて、ずーっとこの気候でずーっと連休だったらいいのに。って仕事行きたくなくなるわっ!
すごい柄 [チョウ・ガ]
森で出会いました。イボタガ。噂に違わぬすごい柄。縞模様と眼状紋。もし心の動きに影響を与えるものをアートというのなら、この蛾を見て衝撃を受けた私にとって、この蛾は十分アートとして成り立つ。アーティストは全ての環境と長い時間かな。このデザインは人知をはるかに超えていると思う。
翅のドアップ。いや〜、もう何と言うか、言葉では言い表せないっすよ。長い進化の過程でこの柄になっているわけだから生き残るうえで実用的な理由があるはずなんだけど、でもそんなことはさておき、とにかく春の森で大きな美しい蛾に出会いましたとさ。
翅を閉じたところ。こういうのに出会えちゃうから森はやめられないんだよね。まじぱねえ。
七転び八起き [植物・菌]
ウグイスカグラが咲きました。
七転び八起きということわざ。失敗してもその度に立ち直るという意味だと思いますが、実は七回転んだら七回起きれば十分なんですよね。八回起き上がるには八回転ばなきゃいけない。
これについて、赤ちゃんが初めて立ち上がる回数を含むだとか、縁起がいい数だからとか、ゴロがいいからだとか諸説あるようだけど、どれも全く的を得ていない。転んでも立ち上がることを示せばいいわけだから、余計な考え方を取り込まないで単純に転んだ数と起き上がる数は同じ方がいいでしょ。千転千起なんてどうかな。
タチツボスミレ。種がはじけてこの場所に飛んだのか、アリが種を運んだのか、何れにしてもよくぞこんな場所で花を咲かせたものです。
すみれちゃんという名前は可憐な印象があります。でも実際にスミレが生えている場所を見ると岩場だったり、アスファルトの隙間だったり、樹のちょっとした凹みだったり、土も水もない過酷な環境である場合も多いんだよね。他の植物が嫌う場所に追いやられているのか、他の植物が嫌う場所を選んでいるのか。どっちでもいいけど、とにかく過酷な環境に耐える植物という印象。すみれちゃんには強さが秘められているんでしょう。
都市公園で見つけた1株のカンアオイ。多分、昔の山野草ブームのときに誰かが勝手にどこかの山から移植したものだと思います。本来の生息地にない植物はどこか寂しげでかわいそう。ちなみにこの近くにはカタクリも1株ありました。どちらも本来あるはずがないのですが。
根元で花を咲かせていました。
探すといない、探さないと出る [チョウ・ガ]
フクラスズメの青い後翅を見る事ができました。成虫で越冬。
シロフフユエダシャク♂。冬の蛾。
ヒロバフユエダシャク♀。冬の蛾。
ヒロバフユエダシャク♂。
ただでさえ目立ちやすいのに、白っぽく老熟してますます目立ちます。そろそろシーズン終わり。
こちらは擬態のうまいシロテンエダシャク。
ウスベニスジナミシャク。早春の蛾。
アトジロエダシャク。同じく早春の蛾。
トビモンオオエダシャク。早春の蛾。デカイ。
こいつを見るとようやく春が来たと感じる事ができます。そんなに珍しい種類じゃないけど、今年はどうしても早く見たくて、近所の公園に探しに行きました。ところが探しても探しても見つかりません。諦めてヤゴでも掘ろうと思ったときに、目の前の樹に止まっていました。3日目でした。
そんなに擬態のうまい方ではないと思います。だからいれば分かると思うのですが、なかなか見つからなかったということは、意外と擬態にだまされちゃってるのかもしれません。トビモンに3日間もかけてしまいましたが、まあこれで無事春が来たので良しとしよっと。
信仰の対象だったトンボ [トンボ]
島根県立古代出雲歴史博物館に行く機会がありました。加茂岩倉遺跡で発掘された銅剣や銅鐸の展示は圧巻でした。その中の一つ、35号銅鐸。
かなり写実的なトンボが描かれていました。銅鐸はおそらく祭儀等で鐘として利用されてたんだと思いますが、トンボが描かれているという事は、当時トンボが信仰の対象であったということ。弥生時代に稲作が始まりましたが、年による作凶の変動は当時の人にとって生死に関わることで、重要な関心ごとだったに違いありません。そしてウンカなど害虫を食べるトンボを崇めたのでしょう。トンボがたくさん出た年は豊作になったんです。きっと。
ちなみに稲作を行わない西洋などでは、トンボは不吉なものとして扱われる場合があります。稲作とトンボは密接に関わっているんですね。
さて、この銅鐸のトンボの種類は何か。水田のトンボと言えばアキアカネとカトリヤンマが思い浮かびますが、これはおそらく違います。この2種は収穫間近、あるいは収穫後の秋の水田に集まりますから。水稲が最も害虫の害を受けやすい時期は6月から8月くらい。この時期に害虫が発生して稲を痛めると収量に大きな影響があります。それを考慮に入れるとシオカラトンボかギンヤンマかな。ウンカをたくさん捕えそうなのはシオカラトンボの方。銅鐸トンボの腹部はシオカラトンボの腹部に形が似てなくもない。多分シオカラトンボだ。当たってる気がする。
この35号銅鐸は記念硬貨にもなっています。トンボが硬貨になるなんて、さすが「あきつしま」ですね。