夏から秋へ

夏の間は無数にいて縄張り争いをしていたコシアキトンボたちも、数えるほどしか出てこなくなりました。この個体も翅がボロボロでした。最後の頑張り。


夏のトンボ、ウチワヤンマももう数頭しかいません。しかも戦いでボロボロ。今年羽化をみた右中脚が欠損したメスは無事に産卵できたのでしょうか。同一個体の虫をフィールドで追い続けるのはとても難しいのですが、もしできればいろいろ発見が多そうです。課題とします。


ギンヤンマの連結産卵。夏の終わりから秋口にかけてなぜか個体数が増加するように感じます。気温の関係で活動できる時間帯が限られてくるせいだと思うのですが、実際はどうなんでしょう。どの個体も老熟しています。


アジアイトトンボの産卵。春から発生を追っていると、５月と６月下旬に小さいピーク、８月中旬から９月上旬にかけて大きなピークがあるようです。どうも一年に３化しているようです。早いのは４化してるかも。午前中、交尾個体が多く見られ、午後になるとメスが産卵にやってきます。オスはメスに無関心になるようです。


秋のトンボ、リスアカネの単独打空産卵。産卵中、どんどん日影に入ってしまうのでなかなかうまく撮影できません。これも今後の課題だなあ。気をつけてみると市内のあちこちで見かけます。昔より個体数が増えているような気がします。


コノシメトンボの縄張り。一年ぶりに見るコノシメトンボは大きく感じました。コノシメトンボは多いのですが、もう少し大型のノシメトンボは市内ではほとんど見られなくなってしまいました。数年前までいるとこにはいたのにな。


アキアカネの連結産卵。気温の低下とともに一挙に下山して姿を見せてくれました。ただ、無数の個体が見られるのは9月下旬から10月上旬のほんの一時のみで、すぐにどこかへ移動してしまいます。ただ全くいなくなるわけじゃなくて細々と12月下旬までいます。全国的に激減してしまったようですが、ウチの方ではまだそんなに少ないわけではなさそうです。

ここ10年くらい苗に使用されている農薬が原因（と思われる）で、水田はトンボの生息には不適になってしまいました。今数を減らしているアカネは水田への依存度が高い種で、水田以外にも繁殖場所を持っている種はそれほど減っていないようです。ちなみにこの農薬のおかげでトータルの農薬回数は減り、農家の農薬被爆も減り、稲の害虫被害も減ります。

コメント 6

アジアイトトンボの写真に魅入ってしまいました！
なんだかとても魅かれます＾＾
一年に３化って！？すごいっ！みな１回きりだと思ってました＾＾；

あの、今頃？？って思われるかもしれないんですけど・・・
jan-ll8さんが７月に紹介されてた最強トンボ図鑑！
やっと出会えました！！
買う勇気がなかったので、ダメもとで図書館にリクエスト出してました。
昨日入荷したよと電話もらったんで、近いうちにとりにいってきます＾＾
by なまけもの (2012-10-05 09:42) 

翅の傷んだトンボを見た事がない様な気がしています。
それだけ、あまりトンボを追っかけていないと言うことでしょうか。
ギンヤンマを今年は撮る機会がなかったけれど
雄も雌も綺麗ですね＾＾
それに水面も綺麗だから、、、私の見たギンヤンマは淀んだ池でした。

by akanenosora (2012-10-05 20:13) 

なまけものさん
ありがとうございます。
逆光で撮るのやめようかと思ってたシーンなのでよかったです。
トンボ図鑑図書館で見られるんですね！
なんだかホントありがとうございます！
by jan-ll8 (2012-10-06 23:33) 

akanenosoraさん
普通、翅の傷んだトンボを見ることはないと思いますが・・・
とても正常です。
ギンヤンマのアースカラー、奇麗ですよね。
この池も淀んでいるんですが角度的にそれが分かりにくいです。
by jan-ll8 (2012-10-06 23:33) 

アカネ以外は私の目では見られなくなってしまいました。
町内の四辻にアカネが群れています。夕方になるとその上をコウモリが舞います。
季節がもう少し進んで山へ行くと、触ってももう飛び立つ元気の無いアカネが日溜りにいます。
彼らの務めは終わったんだな～、と。楽しかった？　と　心の中で声を掛けます。
さあ、トンボの卵が孵る春まで　jan-ll8 さんは何をして過ごされるのでしょう。
どれも美しい写真です。
by 招き猫 (2012-10-08 12:03) 

招き猫さん
アカネが群れてるなんて羨ましいです。
これから羽化する個体はほぼ皆無ですから、もう成虫は
減る一方ですね。寂しい限りです。
はて、春まで何をしましょうかね。
by jan-ll8 (2012-10-12 19:53)